第6話恋に落ちてみて

「五億、一回。五億、二回。はい、五億で落札です!」

オークショニアの木槌が決定的な音を立てて振り下ろされ、『ネビュラズ・ハート』はロナルドの所有物となった。

引き渡しの手続き中も、アデラインはまだ呆然としていた。

「プレゼント」とは、一体どういう意味なのだろう?

その天文学的な価格を思い返し、アデラインは自分に言い聞かせ続けた――これほど高価なものなのだから、きっと近くで鑑定させてくれるという意味に違いない、と。

ジュエリーデザイナーである彼女にとって、伝説の品を直接この目で見られること自体が、すでに素晴らしい贈り物と言えた。

そう自分を納得させると、アデラインの緊張は目に見えて和...

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