第十五章

「ごきげんよう、陛下」女主人様は深々と頭を下げて挨拶した。

私も慌ててそれに倣い、お辞儀をする。今までずっとそうしてこなかったことに、今更ながら気づいた。

二人がやり取りするのを見るのは、実はこれが初めてだった。彼の彼女に対する話し方は、まるで彼女も召使いの一人であるかのようだった。

「あの者たちが四階に近づかないよう徹底させろ。すべてが始まる前にバリケードを築き、十分な数の衛兵を配置しろ。聞いているか?」

「は、陛下」彼女は深く頷きながら答えた。

「下がっていい」彼は手を振って彼女を下がらせた。

「この娘はどうなさいますか? 給仕係に加わるはずでは?」彼女は私の方を指差して尋ねた...

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