第四十三章

寂しさと失望がこみ上げてきて、私は踵を返し、舞台の上の劇を見つめる人だかりの中へと戻った。退任する王の歴史と、その輝かしい功績についての何かだった。

人々がどれほど彼の治世を楽しみ、彼が数千年にわたって統治する中でどれほどのことを成し遂げたのかが分かった。

でも、どうしてもそれに集中できなかった。王の戴冠式までまだ三十分もあることに気づき、私は自分の部屋に戻ることにした。

心のどこかで、マーヴィンにばったり会えるかもしれないという期待もあった。もしかしたら彼はどこかへ急いで行かねばならず、今まさに私を探しているのかもしれない、と。

そんなことはなかった。彼に会えるかもしれないと期待して...

ログインして続きを読む