第六十八章

ルシアン視点 *(彼女がリードと温室にいた頃から)*

持ちたくもない感情を抱くなど、早死にするための確実な道だ。不死の身であるはずの俺だが、左隣のスイートルームにいる、あの小柄で美しい金髪の少女への想いは、いずれ俺の命取りになるだろう。

何かがおかしいと気づき、彼女の部屋へ駆けつけた、あの瞬間に感じたほどの恐怖は、生まれてこの方一度もなかった。奇妙な話だ。俺たちの間には、いかなる絆も存在しないというのに。玉座の間で、俺の治世を始動させるための計画や軍の編成命令を待つ者たちを全員無視して彼女の部屋へ走る間、俺は自分に言い聞かせようとした。意味がわからない。だが、俺が感じた切迫感はすべ...

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