第八十三章

「信じられない、あんなことするなんて」金色の尻尾をいらだたしげに揺らしながら、ライラが不満を漏らした。

「仕方なかったのよ、プレッシャーがあったんだから!」内心ではこの展開にワクワクしていたくせに、私はついカッとなって言い返した。

「わかるわよ、その気持ち」ローラが私をかばってくれた。「私だったら、とっくに連れ帰られてるわよ」

「厚かましいんだから」ライラがくすくす笑いながら応じた。

「当たり前じゃない? だって見てよ、あの顎のライン、首筋、喉仏。シャツに隠れてるけど、見て、触ってって叫んでるみたいなあの上腕二頭筋――」

「見たいものがある?」彼の体を巡る私のいやらしい冒険は、ルシア...

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