第10章

篠が受けたあのバラエティ、初回のロケ地がまさか悟の会員制クラブだなんて。

帝都では悟の遊び人っぷりは有名で、篠の評はこうだ。――顔はいいのに、中身がチャラい花。

高級スポットはだいたい彼の縄張りみたいなものだ。

しかも、顔を出すだけじゃない。客まで奪っていく。

商才というより、人間の弱点を突く才能。男も女も「欲しいもの」を見抜いては用意する。

違法?

ありえない。だって悠がいる。遵法が最優先、そこは徹底している。

篠は腕を組み、向かいに立つ悟を見据えた。顔には露骨な不機嫌。

それが嬉しくてたまらないらしい悟は、上機嫌に笑う。

「俺に会って、しんどいだろ?」

篠は息を吸い、...

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