第12章

「不二さん、最近どんどん露出増えてません?」

「氷室弁護士が手を出しやすいように、でしょ」

悠は答えず、鼻で笑った。篠は本当に、口から出る言葉がいちいち物騒だ。

彼女の横を通り過ぎるとき、視線が胸元の食盒に落ちる。

「愛情たっぷりの朝ごはん」

悠は気にも留めない。

「下にいる記者どもにも、愛情たっぷりの朝ごはんでも配ったのか?」

「朝のカササギですよ、氷室さん。鳴き声、きれいだと思いません?」篠は頬杖をつき、のんびりと悠を見上げる。「芸能界じゃ、朝から張り込まれるのって大物だけなんです。すごいでしょ?」

悠は篠を一瞥し、スーツの上着を脱ぐと袖をまくってデスクへ向かった。

篠...

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