第23章

「お姉ちゃん、顔真っ赤だよ」

邸宅の中。莉々がフルーツの皿を抱えて出てくると、篠は床まで届く窓の前に座り、頬杖をついたまま、顔をぽっと染めていた。

まるで、さっきまで誰かにからかわれていたみたいに。

艶やかで、今にも滴りそうな赤。

「会話ってもの、知らないわけ?」

篠は舌打ちして、可憐に莉々を睨んだ。

莉々は気まずそうに咳払いし、皿を差し出す。

「お姉ちゃん……さっき氷室弁護士、何て言ったの? 耳、ぱって赤くなったじゃん」

篠「…………」

何て言った、って。

悠っていうクソ野郎が言ったのは――「切り落とすって言ったら、お前、惜しい?」だ。

篠は頭痛をこらえるように額を叩...

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