第57章

「まあ運が悪かったんだよ。誰にちょっかい出してもいいのに篠に手を出すなんて。宮向家と篠家が犬猿の仲だって分かってて、わざわざ銃口の前に突っ込んだようなもんだ」

宮向彩那は宮向信親のその言葉に喉が詰まり、思わず言い返した。

「和也は和也よ。藤原美緒は藤原美緒。いっしょくたにはできないわ」

宮向信親は手にしていた水を置き、彩那を横目に睨む。

「どうしてできない? 藤原のガキは二人ともまともじゃねえ。兄貴は外で好き勝手やって女秘書を孕ませる、弟は推しにのめり込みすぎて頭が空っぽだ。そんなの見て『いっしょにするな』? 何だ、バカにもそれぞれ個性があるってか」

彩那は言葉を叩き落とされ、口を...

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