第95章

佐藤悟に抱きかかえられて車に乗せられた松本絵里は、その懐かしい香りに包まれ、束の間の安堵を覚えた。だが次の瞬間、薬効によって煽られた情欲が、決壊したダムの激流のごとく体内を駆け巡り、もはや理性のタガは完全に外れてしまった。

彼女は佐藤悟をシートに押し倒すと、切なげな喘ぎ声を漏らしながら、豊満で艶やかな唇を這わせ、彼を貪り始めた。理性を失った手つきで衣服を引き裂いていき、あっという間に佐藤悟の整えられたスーツは、見るも無惨な姿へと変わり果てていく。

自他共に認める鉄の理性を誇る佐藤悟であったが、この時ばかりは明らかに呼吸を乱していた。

運転席の森は「見ざる聞かざる」の原則を忠実に守り、早...

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