第240章 偶然に昔の先輩と出会う

田中唯は書類を手に、青木奈々の入学手続きをしに行った。

鈴木晶が青木奈々を江城大学に編入させられたのは、きっとその財力に物を言わせたからだろうと、彼女は思っていた。

しかし、指導室で青木奈々の書類を提出した際に初めて知ったのだが、青木奈々はなんと海外の有名なデザインコンテストで一等賞を受賞した経歴があったのだ。

これだけでも、江城大学への編入は十分に検討されるだろう。

ましてや、鈴木グループは江城大学に校舎を一つ寄贈しているのだ。

「田中唯?」

手続きを終え、田中唯が青木奈々を連れて帰ろうとしたとき、突然眼鏡をかけた若い男性がこちらへ歩み寄り、声をかけてきた。

「姉さん、知り合...

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