第131章

橋本美波は山口洸人の視線を追い、淡々とした声で言った。

「誰が山下さんの席を決めたの? あんな隅っこに追いやって」

佐藤伶は目ざとく反応し、すぐに立ち上がると、有無を言わせず山下麻友を引っ張ってきて、山口洸人の左側に座らせた。

一方、橋本美波は山口洸人の右側に座る。

本来そこは主催者側のトップが座るべき上座だが、橋本美波は腰を落ち着けて動く気配もない。

佐藤伶は橋本美波の隣に陣取り、芸能界のゴシップから最新のファッショントレンドまで、二人で熱心に話し込み始めた。

対照的に、山下麻友の周りだけは、まるで無人のように静まり返っていた。

料理が次々と運ばれ、酒が進むにつれて、場の空気...

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