第17章

山下麻友の手のひらは、打った反動で痺れ、全身が激しく震えていた。

山口洸人は打たれた勢いで顔を横に向けたままだ。その頬には、くっきりと赤い指の跡が浮き上がっている。

彼は何が起きたのか理解できないかのように、しばらく身動きもしなかった。

「山口洸人……っ、あんたなんて最低よ!」

山下麻友の声は、涙で震えていた。

山口洸人はゆっくりと顔を戻すと、冷ややかな笑みを浮かべた。

「そんなに急いでいたのか? もう次の男を見つけたとはな」

山下麻友は呆然とした。自分の耳を疑うほどだった。

突然の激昂、強引な口づけ、そして今の理不尽極まりない言いがかり……彼は一体何がしたいの?

彼女はも...

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