第18章

その沈黙は、山下麻友にとって、この上なく残酷な肯定だった。

彼女の瞳の奥に残っていた最後の望みさえも、完全に消え失せた。

彼女はゆっくりと首を横に振る。その顔に浮かんでいるのは、麻痺に近い不気味なほどの静けさだった。

「……分かりました」

彼女の声は羽のように軽かったが、そこには鋼のような決意が込められていた。

「来週の月曜日、朝九時。市役所で。待っています」

言い終えると、彼女はもう彼を一瞥もしなかった。

迷いのない足取りで背を向け、部屋へと入っていく。

「山下麻友!」

山口洸人は反射的に叫んだ。

だが、山下麻友の足が止まることはなかった。

バタンッ――。

重苦しい...

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