第56章

佐々木陽奈はキーボードを激しく叩き、憎しみを込めて送信ボタンを押し込んだ。

『たとえ食品の件が故意じゃなくても、こいつが学生時代にパパ活して同級生いじめてたのは事実! 男遊びは激しいし、主任には反抗するし、校長のことすら馬鹿にしてた。全部本当のことだよ!』

一瞬にして、流れかけていた形勢が再び誘導された。

松本綾乃はそのコメントを見て、怒りに瞳を揺らした。その投稿者は、他人に見逃されるのを恐れたのか、わざわざ高額のスーパーチャットを投げて、コメントを画面最上部に三分間も固定させていたのだ。

並べられた文字の一つひとつが鋭利な刃物となり、彼女の呼吸さえも困難にさせる。

「それは全部、...

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