第16章

AIバイオニックロボット大会は、予定どおり開催された。

客席はざわめき、舞台上では白熱灯が眩しいほどに照りつける。夏目南は朝日知也と肩を並べ、これまでにない緊張に喉がこわばった。

「大丈夫。AI仿生ロボットに感情センサーの思想を組み込むなんて前例がない。ここ数日の君の努力なら、必ずみんなを驚かせるよ」

朝日知也は穏やかな声でそう言い、南の背中をそっと押した。

夏目南は小さくうなずく。トップバッターの出場者として、ロボットの手を引き、ゆっくりとステージ中央へ歩み出た。

客席の周防律は、その姿を見つめる。

――知らない。

自信に満ちて、堂々として、立っているだけで光を集める。……そ...

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