第59章

事実、お爺さんは「孫が欲しい」が相当強いらしい。夏目南が上から降りてきて、すぐ出て行こうとした矢先――玄関の外から、上機嫌なお爺さんが戻ってきた。

「南? 起きたのか。マットレスどうだった? よく眠れた?」

朗らかな問いかけに、夏目南はコートに袖を通しかけた手を止めた。ぎこちなく笑ってみせる。

「ええ……結構、寝やすかったです。ちょうどお爺さん探しに行こうと思ってたんですよ。外、こんなに寒いのに……また出てたんですか?」

「ちょっと庭を見てな。なんだか寂しいだろ。時間があるときにでも、花とか草とか植えるといい。天気予報じゃ今日は雪だって言ってたから、待ってたんだ。ほら、やっぱり降って...

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