第8章

夜になって、ようやく周防律が病院に姿を見せた。

その頃、夏目南はデリバリーの食事をどうにか食べ終え、ベッドに横になって目を閉じていた。

血の気がまるで失せたその顔を見て、周防律は一瞬だけ表情を止める。そうしてベッド脇まで来ると、気遣うような、けれどどこか疑うような声音で言った。

「どうしたんだ? そんなに重い病気なのか」

夏目南は思わず眉を寄せた。ようやく少し休めると思ったのに、頭の中ではまだ医師から告げられた治療方針がぐるぐると回っている。そのうえ、目の前にあるのは、半分は疑い、半分は上辺だけの心配を浮かべた周防律の顔。

その瞬間、胸の奥に溜め込んでいた悪い感情が一気に天井まで突...

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