第19章 罠

「あんたが……私を助けるの?」

水上葵が顔を上げた。瞳の奥には、水上伊鶴へのどす黒い憎悪が渦巻いている。

宇佐美樹奈は力強くうなずいた。

「ええ。だって……私たち、同じ側の人間でしょう? こっちにいい手があるの。あなたにも協力してもらいたいのよ」

水上葵は一瞬だけためらった。

その隙を逃さず、宇佐美樹奈が甘く囁く。

「もう迷ってる暇なんてないわ。あの女が死ななきゃ、私たちに生きる道はないのよ。それとも、この先ずっとあの女に踏みつけられて生きていくつもり?」

その言葉に、水上葵の目がすっと据わった。

頬の涙を乱暴に拭い、唇を噛む。

「……そうね。あんたの言う通りだわ。私は、ど...

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