第50章 襲撃

数分後、パソコンは何事もなかったかのように復旧した。

水上伊鶴は素早く新しいソフトを差し込み、先ほどの情報の発信元を逆探知する。

リリアンからは、狂ったように折り返しの着信が入っていた。

水上伊鶴はそれに出ると、ひと言だけ返した。

「さっき回線が悪かったの。まだ用事があるから、先に落ちるね」

そう言って通話を切ると、顔に浮かんでいた笑みがすっと消える。両手がキーボードの上を疾走した。

ほどなくして、長いコード列が画面いっぱいに流れ出す。特製のマップの上に、ひとつの赤い点が現れ、ぴょんぴょんと跳ねるように追跡を続けた。

やがて、無数の情報源の中から、もう一本の赤いラインが浮かび上...

ログインして続きを読む