第22章 分業と協力

橘陸は青山希の方を向き、怪訝な顔で尋ねた。

「どうやったんだ?」

彼は実のところ、この妹がこれほど有能で、草薙隼人たちまで引っ張っていけるとは思いもよらなかった。

この妹に、本当にそんな能力があるのだろうか?

青山希は彼が何を考えているかなどお見通しだった。

彼女は少し嘲るように口を開く。

「私がどうやったか、あなたに何か関係ある?」

「ここで私を疑う暇があるなら、どうやってクエストを探すかでも考えたらどう」

橘家にいた頃、橘家の両親も五人のクズ兄貴も、彼女とその能力について誤解していた。

田舎で育ったこと、それに加えて橘詩音が時折吹き込む悪意ある誘導のせいで、心の底から彼女を見...

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