第27章 コンビネーションアップグレード

大野の爺さんが二人を見て、感謝のあまり今にも跪きそうな勢いだった。

青山希は慌てて彼を支え起こした。「何をなさってるんですか。ほんの些細なことですから、そんな必要はありません」

老人は涙を拭った。「命の恩は天よりも重い。ワシにはこの息子一人しかおらんのじゃ。本当に、本当にありがとう」

確かにその通りだった。もし青山希が人相から彼の家の異変に気づき、固い決意で助けに戻ってこなければ、今頃、大野の爺さんはとっくに一家離散していただろう。

大野の爺さんの息子もまた、感謝に満ちた顔をしていた。今日助け出されてから少し容体が良くなると、彼は松葉杖をついてでも命の恩人に感謝を伝えに来ようとしたのだ...

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