第5章

 

「何を……言ってるの? すり替えた……?」

私はくぐもった声で嗚咽した。

「当たり前でしょ?」

白石舞は高みから私を見下ろした。その精巧な顔立ちは、今や悪鬼のように歪みきっている。

「自分のことすらわからなくなった狂女が、一生あんたを守ってくれるとでも思ってた? 本当なら、あんたが屋敷を燃やした隙に、火事で焼け死んだように見せかけて殺すつもりだったんだけど。まさか忌まわしい警察官どもが駆けつけてくるなんてね」

彼女は狂ったように高笑いし、悪意に満ちた指先で私の胸元を小突いた。

「九条司を誘惑しようとしたあの女どもはね、生きたまま皮を剥がれただけじゃないの。あいつらの断末魔の悲...

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