40、

どたん、どたん。

個室の中に、立て続けに膝をつく音が響いた。

さっきまで威張り散らしていた成金どもは、今や全員ふるいにかけられたみたいに震え、背中は冷や汗でびっしょりだった。

「た、た……橘社長、お助けを! その、あなた様のルナだなんて知らなかったんです……! 命がいくつあっても足りないので、あんな女に手なんて出しません……!」

木下富男は狂ったように床へ額を打ちつけ、自分の頬まで何度も張り飛ばした。乾いた打音が、静まり返った個室にやけに大きく響く。

杉山夕晴は、そっと目を閉じた。

無駄だ。

橘陸斗は、自分を助けたりしない。

ソファに座る男が、かすかな嗤いを漏らす。

「俺の...

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