第41章

「ライブ配信のことだけど。ジジイに囲われてやるくらいなら、俺が許さない」

高橋詩織は黙って涙をこぼした。肩に置かれた手がひどく冷たい。――というより、阿部蓮が誰かを好きになるなんて、これまで一度も想像したことがなかった。彼は、自分のものだと思っていたのに。

「泣くな」

阿部蓮は指先で、高橋詩織の頬の涙をそっと拭った。

二人を呼びに来た佐藤美咲は、階段のところで立ち尽くした。阿部蓮があまりにも優しく、詩織の涙を拭っている。気まずさに息を吐いて、少し迷ってから声をかける。

「ごはんだよ」

阿部蓮がちらりと顔を向ける。美咲は階段の上から、遠慮がちに叫んだだけだ。阿部蓮はまた詩織へ視線を戻...

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