第27章 連絡先を交換する

桐生瞳は少しだけ考え込んだ。

断ったら断ったで、この男は別の手段でしつこく食い下がってきそうだ――そんな嫌な予感がする。

それに、あの日は自分が五分魂返丹の材料を手に入れた。そのうえ、彼が焦って買い求めていたのが本当に患者の命を救うためだと知ってしまった以上、胸の奥にわずかな後ろめたさが残っている。

夕食を一度付き合うくらい、そこまで過分でもない。

そう結論づけ、桐生瞳は小さく頷いた。

「いいよ」

すぐに言葉を継ぎ足す。

「でも、日を改めて。今日は用事があって、時間が取れそうにないの」

御堂瞬の瞳に一瞬、寂しさがよぎる。だが彼はそれを押し込めるように、理解を示して頷いた。

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