第49章 真相を告げる

彼女はただ両親に言われて、客人に挨拶するために下りてきただけだった。

来たのが御堂瞬だと分かったから、医者としての癖で、ついでに脈を取った。体に異常がないことを確かめただけなのに――どうして「結婚を前提にお付き合い」なんて話に飛躍するのよ。

そもそも彼女は、最初から最後まで「はい、喜んで」なんて一言も口にしていない。

桐生瞳は反射的に断ろうとした。

けれど、すぐに視界に入ったのは、両親の心からの笑顔だった。

沢渡令子はなおさら、瞳の手をぎゅっと握ってくる。目に浮かぶのは、安堵と祝福。

――娘が幸せになれる相手を見つけた、と信じた母親の、まぎれもない本心。

桐生明人も表情は崩さな...

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