第57章 地下レーシング場

目の前の壁が――まるで扉みたいに、するりと内側へ開いた。

すぐに、明るい照明に満ちた広い通路が姿を現す。

御堂瞬は場数を踏んできたはずなのに、それでもこの光景には目を見張った。帝都の、それも自分の目の届く場所に、こんな“裏”が潜んでいるなんて。

桐生瞳が振り返り、問いかける。

「ここで待つ? それとも一緒に入る?」

御堂瞬はほとんど迷わなかった。

「一緒に行く」

通路は長い。何度も曲がりくねった先で、また一枚の扉に行き当たる。

分厚い金属扉の前には、刺青だらけの大男が二人、仁王立ちしていた。

桐生瞳が近づくと、そのうちの一人が腕を横に突き出して遮る。

「私有地だ。部外者は...

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