第205章 入獄

「すべて、松田未菜が招いたことよ。刑務所行きだけで済むなんて、彼女にしては安いくらいだわ」

 山本宏樹は眉をひそめたものの、私に反論はしてこなかった。

 彼もまた、これが松田未菜の仕業だと確信しているのは明らかだった。

 たとえ信じたくなくとも、どうしようもないはずだ。

 警察が逮捕に踏み切った以上、確たる証拠を握っているに決まっているのだから。

 山本宏樹は拳を固く握りしめ、腹の底で煮えくり返るような怒りを必死に抑え込んでいるようだった。

 石川萌香は何度も彼に掴みかかろうとしたが、そのたびに私が腕を引いて止めたおかげで、なんとか暴走せずに済んでいる。

 警察署で大騒ぎなんて...

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