第229章 まだ何が不満なのか?

松田未菜は語るにつれて悲壮感を漂わせ、お腹をさすりながら目尻から涙をこぼした。山本宏樹の胸にすがりつき、恨めしそうに私を睨みつけるその姿は、まるで私が本当に彼女に対して非道な振る舞いをしたかのようだ。

松田未菜の厚顔無恥さは今に始まったことではない。

だが今回ばかりは、その底知れなさに呆れるほかなかった。

私は山本宏樹に視線を移す。彼の一瞬の眼差しには疑念が過ったものの、すぐに松田未菜への同情と愛おしさがその大半を占めた。

私の瞳から、急速に温度が失われていく。

結局、山本宏樹は松田未菜の言葉を信じたのだ。

「木村美玲、未菜は謝りに来たと言っているじゃないか。どうして受け入れない...

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