第253章 勇敢で臆病

森本友紀にどう切り出せばいいのか、私にはわからなかった。彼女の性格からして、昨夜の出来事をすべて話してしまえば、きっと恐ろしくなって会社に行けなくなってしまうだろう。

「大したことじゃありません。忘れてしまったのなら、それでいいんです。時には、覚えていないほうがいいこともありますから」

森本友紀は頷き、お粥をすすりながらボヤいた。

「木村姉さん、そんな言い方をするってことは、私、昨日の夜絶対すごく悪いことしたんだよ。じゃないと、姉さんならちゃんと教えてくれるはずだもん」

「しかも、かなり深刻な大事件だから、姉さんは黙ってるんでしょ」

森本友紀は理路整然と分析しながら、ふとお茶碗を置...

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