第297章 証言に立つ勇気がない

彼らの話を聞きながら、私は眉をひそめた。

「そういうこと? 被害に遭った女の子たちは、みんなその行為を黙認しているってこと? 報復を恐れているのか、それとも院長の権威が怖くて、本当のことが言えないのかしら」

無理もない話だ。なんだかんだ言っても、相手は病院のトップである院長なのだから。一介の医師や看護師に、院長に楯突くような度胸があるはずもない。

院長のやり口がそこまで度を越していなければ、彼女たちも見て見ぬふりを選ぶのだろう。

「院長の実家を突き止めて、実際に行ってみたんだけど……どうだったと思う?」

森本友紀が重々しい面持ちで私を見つめる。

私は唇を引き結んだ。

「院長とそ...

ログインして続きを読む