第315章 外の事には耳を塞ぐ

言葉を終えると、長谷部翔太は私を扶き起こし、体の具合を診察してくれた。

「気分は少し良くなりましたか? どこか痛むところはありませんか」

私は首を横に振った。

「少しめまいがするだけで、他は大丈夫です」

長谷部翔太は一通り診察を終えると、頷いた。

「ええ、どうやら過労のようですね。しっかり休養をとってください。来週から抗がん剤治療が始まりますから、今のうちに体力をつけておかないといけませんよ」

「分かりました、長谷部先生」と、私は答えた。

石川萌香は傍らでそれを聞きながら、私以上に熱心な様子で何度も頷いていた。

長谷部翔太はいくつか注意事項を伝えると、足早に病室を去っていった...

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