第407章 賠償

つまり、たとえ相手が契約を破ったとしても、山本グループ側が法的手段で実効的に権利を守るのは難しい、ということだ。

山本宏樹が、どうしてこんな初歩的なミスを?

思いつかなかったんじゃない。松田未菜に骨抜きにされて、目が曇っていただけだ。

……本当に、愚かしい。

苛立ちに任せて、私は契約書を脇へ放り投げた。

その瞬間、胃の奥がきりきりと痛んだ。

森本友紀からメッセージが届く。私は凝り固まった肩を揉み、立ち上がって食堂へ向かった。

食堂に入った途端、森本友紀がぶんぶんと手を振ってくる。

「木村姉さん、こっち!」

近づいて、向かいに腰を下ろすと、森本友紀は大きな盆をずいっと私の前に...

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