第428章 下馬威

「とにかく、今日のことは……ありがとうございました。今後、何かお力添えが必要でしたら、遠慮なく言ってください」

黒山弘通はにこやかにうなずく。

「木村さん、そんな。こちらこそですよ。じゃあ、私はこれで。早めに休んでくださいね」

私も小さくうなずき、彼の背中を見送った。黒山弘通が、私の信頼に値する人であってほしい。

けれど、百分の百で信じるつもりはない。

ここ数日、彼の振る舞いは完璧だった。落ち度の一つも見当たらない。なのに、胸の奥のざらつきが消えなかった。

今の世の中、枕を並べる相手でさえ信用できるとは限らない。まして他人なんて、なおさらだ。

黒山弘通は「打ち合わせのためにあそ...

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