第17章

外で適当に食事を済ませた後、詩音は別荘へ戻り、後ろに続くミニバンが完全に停車するのを待ってから車を降りた。

ドアが開き、制服姿の作業員たちが次々と降りてきて、整然と並んだ。

詩音が手配した引越し業者だ。

彼女は軽く手を振り、ついてくるように合図した。

玄関を入るなり、詩音は声をかけた。

「田中さん!」

キッチンから返事があり、すぐに田中が慌ただしく出てきた。

いつもの癖で詩音のバッグを受け取ろうとしたが、顔を上げた瞬間、その視線がぴたりと止まった。

「……奥さま」田中は無意識に詩音へ歩み寄り、彼女と作業員たちを交互に見比べながら、戸惑うように尋ねた。「これは……お引越しですか...

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