第18章

会社から戻った和也は、別荘の玄関に足を踏み入れた。

耳に当てたスマートフォンからは、琴音の声が聞こえてくる。

「和也、この数日、あなたと蓮くんがそばにいてくれて、私、本当に嬉しかったわ」

甘く、とろけるような声だった。

和也の冷ややかな目元に微かな笑みが浮かび、声もひときわ優しくなる。

「君が怖がっているんだ、俺がそばにいるのは当然だろう」

「じゃあ……蓮くんは? 会いたいな」

琴音がまた、小さな声で尋ねる。

「運転手に迎えに行かせているよ。帰ってきたら、ビデオ通話させよう。それでいいか?」

和也はなだめるように言いながら、ドアを開けた。

中へ入った瞬間、和也は呆然と立ち...

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