第37章

詩音はクラブを振り抜き、背筋を伸ばすと、美しい弧を描く白いボールを目で追いながら、わずかに目を細めた。

ボールは空高く舞い上がり、百五十ヤードほど先のフェアウェイ中央にピタリと落ちると、二転がりして止まった。

完璧と言っていい滑り出しだ。

落下地点を確認し、彼女は堪えきれないように口角を上げ、隠しきれない得意げな笑みを浮かべた。

詩音は高い位置で結んだポニーテールを揺らし、振り返って悟を見た。無意識に顎を少し上げ、その瞳には露骨な挑発の色が混じっている。

「九条社長、私の一打、どうでした?」

悟は伏し目がちに彼女を見下ろした。

午後の陽射しの中、逆光に立つ彼女の額には薄っすらと...

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