第49章

祝宴の会場を後にし、詩音は炎を連れて道端に立っていた。

目を閉じ、夜風に頬を撫でられるままにしていると、頭の中でガンガンと響いていた喧騒がようやく静まった。

やっと抜け出せた。

あの忌まわしい視線やヒソヒソ話はすべて、背後の扉の向こう側へと隔絶された。

詩音はうつむき加減で、その眉間にははっきりと疲労の色が浮かんでいる。祝宴での一晩の揉め事は、会社で徹夜の残業をするよりも遥かに堪えた。だが、これで藤原家とは完全に縁が切れたのだ。

体裁? どうやらそれは、藤原家にとって最も不要なものらしい。

ゆっくりと目を開くと、澄んだ瞳の奥に冷ややかな光がよぎる。

藤原家には、それ相応の報いを...

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