第52章

悟の個人アカウントの登場は、沸騰する世論に巨大な石を投げ込んだも同然だった。

ネット上に渦巻いていた疑念や罵倒の声は、瞬く間に半分以上が消え去り、他の声にかき消されていく。

悟のいくつかの投稿には、「いいね」とリポストが狂ったように伸び、コメント欄の風向きは目に見える速さで逆転していった。

それだけではない。これまで静観していた実業家たちも次々と声を上げ始めた。ある者はリポストし、ある者はコメントを残し、またある者は長文を投稿する。その言葉遣いはどれもこれも丁寧で、まるで一夜にして、全員が彼女の旧友になったかのようだった。

詩音は座ったまま、一つ一つスクロールして目を通す。

擁護し...

ログインして続きを読む