第17章 手加減なし

「いったい何がしたいの?」

リアムの声は氷みたいに硬い。けれど強酸の入った試験管を持つ手だけは、無意識にすっと横へ逃がしていた。

シェリーは手足をばたつかせて起き上がると、勢いのまま彼の首にしがみつき、顔をうずめる。喉元に頬を押しつけ、ぎゅうっと。

「だって怖いんだもん!」

わざとらしく甘ったれた声を作って、ぷりぷりと訴える。

「リアム兄さんがいちばん強い! 死んだリスだって拾ってくるし、人の首だって折れるし! 明日ぜったい守ってね。じゃないと、あいつらにいじめられて死んじゃう!」

リアムがぴくりと固まった。喉仏がごくん、と大きく上下する。瞳に走ったのは驚愕――その直後、隠しきれ...

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