第36章 縄張り意識

「若様。あんたの銃、もう弾が入ってないでしょ。さっき廊下で音がした」

「シェリーさんは救急が先だ。まだ6歳だぞ。あの蹴りで脾臓をやられてたら、おまえが抱えてるだけで余計に死を早める」

男は、腕の中で完全に意識を失ったシェリーを一度見下ろし、それからデイビッドへ視線を移した。

「顔に触るな。痛がらせたら、その目玉を抉ってボールみたいに蹴ってやる」

デイビッドは脅しに取り合わず、驚くほど慎重な手つきで、リアムの腕からシェリーを受け取った。

シェリーはぼんやりと、自分が温かい場所へ移されるのを感じた。鼻を刺す、消毒薬の匂い。

それきり、意識はぷつりと途切れる。

次に目を開けたとき、天...

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