第57章 難しいね

シェリーは固まった。

リアムのがっしりした胸にしがみついたまま、居心地悪そうにわずかに視線をそらす琥珀色の目を見上げる。

「……もう、私のこと嫌いじゃないの?」

ぱちり、と瞬きをした瞬間。シェリーの脳裏に、この家へ来たばかりの頃の光景がよみがえった。

あのときのリアムの目は、まるで生ゴミでも見るみたいで――今にも銃で撃ち抜きそうなほど、露骨な敵意があった。

「パパのことだけ嫌ってるんだと思ってた。……まさか、私のことまで本気で嫌ってたの?」

シェリーは唇を尖らせ、小さくぶつぶつ言う。

「当たり前だろ。おまえが来た直後、パパもママも一日中おまえにべったりだったし。俺の立場も食った...

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