第18章

だが、悠がそこまで軽率な真似をするとは思えない。

ふと、深の顔が脳裏をよぎった。

けれど、彼が自分を呼び出すのに、こんな回りくどい手を使うはずがない。

意織は少し躊躇いながらも、スタッフの後に続いた。

個室エリアはホテルの反対側にあり、ひっそりと静まり返っている。

二〇三号室のドアは少しだけ開いており、隙間から微かな光が漏れていた。

意織がドアを押し開けると、酒の匂いと、どこか異様な甘ったるい香りが混ざり合って鼻を突いた。

部屋の中はフロアランプが一つ点いているだけで、薄暗い。

深がソファに座っていた。スーツのジャケットは無造作に傍らへ放られ、ネクタイは緩み、シャツのボタンも...

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