第152章 御影さんは一人に縛られない!

海野網が後ろから姿を現した。背が高く、その顔立ちは意志が強く、正義感に満ちている。

彼は礼儀正しく「どうぞ」と手で促す仕草をした。

数多の大物を前にしても、なお物怖じしない。

「上山部長がお迎えにあがるよう、私を寄越しました」

男の冷たく低い声が響いた。

宴会が終わったばかりだというのに、もう上山賢の手の者が来た。

彼らがずっとここを監視していたことは想像に難くない。

そう思うと、御影星奈の瞳に冷たい色が浮かんだ。

「呵」

森誠介たちは皆、咄嗟に御影星奈の前に立ちはだかった。

名門の当主たちが揃って注視する中、海野網は思わず眉をひそめる。

彼は再び口...

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