第153章 元夫が彼女を探しに来る

御影星奈がどこからか一本の銀針を取り出した。

鋭く繊細な針先と針身が、光を浴びて冷たい光を放っている。

上山賢が止める間もなく、細い針先はすでに上山瑾の眉間に突き刺さっていた。

次の瞬間、鮮血が一粒ぷくりと浮かび上がる。

御影星奈は慎重に紙人形をそれに近づけた。すると、たちまち不思議な光景が目の前に現れた。

紙人形が相手の眉間の血を吸い取ると、突然動き出したのだ。

上山賢の心臓が激しく脈打ち、不吉な予感が脳全体を覆った。

「御影星奈! よからぬことをするなと警告しておく!」

上山賢は思わず警告した。

御影星奈は意に介さない。

彼女は紙人形の頭をつまみ、...

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