第188章 気運を盗む泥棒を捕まえろ!

上山瑾は、性別を超越した顔立ちをしていた。

大病を患った直後だからか、顔色はまだ真っ白で、切れ長の瞳からは陰鬱な光が漏れている。

彼はまっすぐに御影星奈を見つめていた。

笑っているようで、笑っていない。

御影星奈は彼を一瞥したが、言葉を返すことはなかった。

松山家の主人が驚いた表情を浮かべる。「御影の嬢さんと知り合いなのかね?」

上山瑾は微笑み、落ち着いた声で言った。「御影のお嬢さんとは、何度かお目にかかったことがあります」

しかもその縁は、腐れ縁だ。

御影星奈に雷で撃たれたことは、一生忘れるものか。

機会さえあれば……。

上山瑾の瞳の奥に悪意に満ちた光がよぎり、体の脇に...

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