第196章 元夫が送ってきた家具

どこのどいつがクッキーの中にアイシングを入れるんだ?

しかも——

大半のアイシングに隠れて、小さな白いものが絶え間なく蠢いている。

注意して見なければ、完全に見過ごしてしまうだろう。

久遠越座は恐怖で全身に冷や汗をかいた。

手の中で割ったクッキーを、彼は反射的に投げ捨てた。

胸の底から一気に吐き気がこみ上げ、思わず顔を背けて数回えずいてしまう。

まさかこれが、御影星奈が言っていた恋の呪いとやらではないだろうな?

久遠越座は頭が痺れるのを感じ、恐怖に後ずさりながら唾を飲み込んだ。白くなった顔でスマートフォンを手に取り、震える手でアイシングの中に潜む虫にピントを合わせて接写した。...

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