第73章

なにより重要なのは、これはジョン個人のブランドであり、小林グループとの協業案件とは完全に切り離されているという点だ。つまり、小林凌輝の「影響」は、ここでは通用しない。

崖っぷちの雪奈と初雪アトリエにとって、それはまさに命綱だった。

その言葉に、雪奈は口元をふっとゆるめた。顔を上げ、ジョンをまっすぐ見て言う。

「ジョンさん……ご評価いただき、本当にありがとうございます。ただ、メールにも書いた通り、私と小林グループの関係、それから小林グループが私のアトリエに――」

「知っている。きちんと考えた上で、ここに来た」

ジョンが言葉を切った。笑みは崩さないのに、目だけがすっと鋭くなる。商人とし...

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