第12章

のんびりとフルーツジュースを飲んでいた琳は、姿勢を正して目を閉じ、陽の光を浴びていた。そこへ不意に梨乃が歩み寄り、彼女のスカートの裾を引く。

「琳、ちょっとお願いがあるんだけど」

「何?」

「303教室に忘れ物しちゃって。一緒に取りに行ってくれないかな?」

いかにも取ってつけたような口実だったが、琳は考える素振りすら見せず、即答した。

「いいわよ、付き合ってあげる」

「えっ!?」

あまりにもあっさり承諾され、梨乃が呆気に取られている間に、琳はすでに席を立ち、校舎の方へと歩き出していた。

少し離れた場所から、校舎へ向かうその後ろ姿を見つめ、由利と夢子は満足げにほくそ笑む。

「...

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